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November 12, 2019

北ドイツ最大の都市であるハンブルクは、エルベ川の河口から100㎞入った場所にある港湾都市として、かつて貿易・商業を通じて大きな発展を果たしました。その歴史というのは、街の至るところに見られますが、その中で最も重要なのが、ドイツ語でシュパイヒャーシュタット(Speicherstadt)と言われる倉庫街です。この地区は、2015年に「ハンブルクの倉庫街とチリハウスを含む商館街」としてユネスコ世界遺産にも登録されました。現在は、昔の街並みを維持しながら、オフィスや文化施設などが集まる魅力的な地区へと生まれ変わっています。このシュパイヒャー...

October 20, 2019

かつて貿易・商業を通して街が発展してきたハンブルクには、それを感じとれるような建造物や地区が今も残されており、観光名所ともなっています。その中で、今回紹介したいのが「チリハウス」という建物です。1924年に完成したチリハウスは、当時の貿易による街の繁栄を象徴するとともに、ル・コルビュジェやワルター・グロピウスたちによる1920年代のモダニズム建築の潮流とは異なる、表現主義建築の傑作の1つでもあります。そうしたチリハウスの成り立ちや建物について詳しく見ていきましょう。

チリハウスは、1922年に着工し、1924年に竣工したわけですが、そ...

October 16, 2019

1919年に設立された建築やデザインを教える学校バウハウス。今年2019年はバウハウスが設立されて100周年の記念の年です。ドイツ全土ではバウハウス関連の様々なイベントが行われています。そのイベントの中心にあるのはバウハウスを展示テーマとする美術館のオープンです。2019年の4月ヴァイマールに新しい美術館が開館して多くの観光客が訪れる場所になりました。そこで今回はヴァイマールに新しくオープンしたバウハウスの美術館について簡単に紹介したいと思います。

ヴァイマールはバウハウスにとって重要な場所です。というのもバウハウスは1919年にヴァ...

September 30, 2019

2019年はバウハウス誕生100周年の年です。バウハウスは建築やデザインを教える学校として1919年から1933年までドイツのヴァイマールとデッサウ、そしてベルリンで先進的な教育を行ってきました。そんなバウハウスの記念の年を祝って、ドイツ各地で様々な関連イベントが開催されています。また関わりのある土地ではバウハウスを取り扱う美術館が開館しています。バウハウス生誕の地であるヴァイマールには4月に、そしてバウハウスの校舎があるデッサウには9月に美術館が開館しました。そこで今回はデッサウにできたバウハウス美術館デッサウについて簡単に紹介し...

September 14, 2019

今やハンブルクと言えばエルプフィルハーモニーというほど、この建築は街の新名所として馴染んできました。2017年に完成したハンブルクの新たな音楽堂は、東京にあるプラダブティック青山店を手掛けた建築家としても有名なスイスのヘルツォーク&ド・ムーロン設計の建物です。オーケストラの本場であるドイツでは、ハウス・シャロウン設計のベルリン・フィルハーモニーやゴットフリート・ゼンパー設計のゼンパー・オーパーなど、各地に有名建築家による音楽堂が建てられており、そこで演奏される音楽だけでなく、演奏が行われる建築も非常に魅力的なものが多くあります。今回...

August 23, 2019

ベルリンの観光名所としては、テレビ塔やアレクサンダー広場といったところが有名ですが、そこから歩いて数分の場所に「赤の市庁舎(Rotes Rathaus)」と呼ばれるベルリン市庁舎も、ベルリンの1つの見所として観光ブックで見かけます。その名称からも外観ばかりに注目されがちですが、屋内にも見所はたくさんあるのです。そこで今回は、この赤の市庁舎の歴史や見どころについて紹介していきたいと思います。

赤の市庁舎が建てられたのは、1860年代まで遡ります。設計は、ドイツ人建築家ヘルマン・ヴェーゼマンによるもので、建物全体はネオルネサンス様式でまと...

August 13, 2019

ブランデンブルク門や国会議事堂など、ドイツの首都ベルリンにはそれを象徴とする建造物がいくつもあります。そうした建造物には、毎日のように世界各国から訪れる観光客で溢れかえっています。そうした事で言えば、展望台が球体となっているベルリンのテレビ塔もその1つでしょう。一見真新しく映るテレビ塔ですが、実はまだ冷戦時代の真っただ中であった60年代に建設されたものなのです。今回は、ベルリンのランドマークの1つとなっているそのテレビ塔について紹介していきましょう。

ベルリンのテレビ塔は、1965年から1969年にかけて建てられていきましたが、当時の...

June 23, 2019

1919年に設立されたデザインや建築など美術教育を行なっていたバウハウス。2019年はそんなバウハウスが設立されて100周年の記念の年です。ヴァイマールで設立された1925年にデッサウへと移転してバウハウスは、さらに1932年ナチスの台頭によってデッサウからベルリンへと移転しました。そして1933年にその短い活動を終えたのです。1925年から1932年までバウハウスが拠点を構えていたデッサウには多くのバウハウス関連の建物が残されています。今回は、そんなデッサウのバウハウス関連施設の見所を簡単に紹介します。

1、バウハウス校舎

バウハウス...

June 11, 2019

ドイツ東西統一以来の復興、再開発の象徴としてベルリンのポツダム広場を知っている方もいらっしゃるでしょう。ベルリンには、壁の崩壊から生じた空地や都市構造の変化を利用して、様々な場所・かたちで再開発が行われ、現在でもそれは続いています。その中でも、ポツダム広場の再開発は壁崩壊直後から始まった最も大きく重要なプロジェクトでありました。そこで今回は、その再開発まで至る歴史を見ていきながら、ポツダム広場について詳しく紹介していきたいと思います。

 第二次世界大戦が終戦を迎えると、ベルリンの街はアメリカ・イギリス・フランス、そしてソビエトによって...

May 21, 2019

日本とヨーロッパの都市景観を比較すると、ヨーロッパの街の建物がきれいに連続し、まとまりのある通りの景色により魅力を感じる方も多いと思います。その都市構造を可能にしているものの1つが、中庭です。ヨーロッパのそうした通りに沿って建つ建物の後ろには、ほとんどの場合で中庭が備えられています。この中庭を市民に開放し、魅力的な空間に仕上げられているのが、今回紹介するハケシェ・ヘーフェ(Hackesche Höfe)です。ドイツの首都ベルリンにある世界遺産の博物館島からほど近い場所にあるハケシェ・ヘーフェは、ギャラリーやレストランなどが集まり、観...